この記事の目次
株式会社ア・ソリューション 代表取締役 高橋伸枝
1.お辞儀の種類
お辞儀には3つの種類があります。それぞれにふさわしい角度も併せて紹介します。TPOに合わせて気持ちを込めて使い分けましょう。
1.会釈 ・・・ 15度の角度
2.敬礼 ・・・ 30度の角度
3.最敬礼・・・ 45度の角度
● 会釈
上体を浅い角度で傾けるお辞儀です。お客様が店内に入ってきたときの「いらっしゃいませ」と言うときや、自分が接客していなくても店内ですれ違うお客様に対して行います。「ようこそお越し下さいました」という感謝の気持ちを込めて軽い笑顔を添えることが大切です。目線はお客様の顔に向けて行います。
● 敬礼
上体を30度に傾ける接客の基本となるお辞儀です。「ありがとうございます」と言う感謝の気持ちを伝えたり「申し訳ございません」とお詫びや反省の気持ちを表すときに使います。お客様にご迷惑をおかけしたり、クレーム対応のときなど、その程度によって45度の最敬礼を使います。目線は約2メートル先の床を見ます。
● 最敬礼
お辞儀の中でも最も深く上体を傾ける一番丁寧なお辞儀です。お帰りの際に「またお待ちしております」「またどうぞお越しくださいませ」といった接客のラストシーンで使うお辞儀です。また、深い謝罪の気持ちを表すときなどの最大の敬意を表す45度の角度を使います。目線は約1メートル先、自分の足元を見ます。
お辞儀の正しい角度とは?
2.美しいお辞儀のコツ
① 姿 勢
腰から頭まで背筋をまっすぐに伸ばします。腰からお尻にチカラを入れて少しお尻を持ち上げる意識を持つと背中が丸くなるのを防げます。かかとをつけたまま、つま先をほんの少しだけ開くと体がぐらつきません。また、敬礼と最敬礼は相手の目を見たままだと首だけが下がり上目遣いになるので注意しましょう。
※ 手元の位置は、肘が軽く曲がるくらいの高さでおへその少し下あたりです。それより上だと肘が張ってしまい違和感を与えます
※ 男性の場合は、ズボンの横両サイドの縫い目に両手を伸ばして揃えます
② 表 情
伝えたい気持ちに合った表情を意識しましょう。感謝を伝えるときは満開の笑顔で、お詫びするときは申し訳ない気持ちを込めた真顔でお辞儀しましょう。言葉と表情、お辞儀はワンセットです。マニュアルではない個別対応が必要です。
③ 語先後礼
ごせんごれい、とは言葉を先に伝えてお辞儀は後からという意味です。正しい挨拶のマナーとしても浸透している方法です。お辞儀をしながら「いらっしゃいませ」と言うと体の角度と一緒に声のトーンが下がってしまいますよね。床に向かってしゃべっているようなものです。ながらお辞儀は思いが伝わりにくくなります。誰、に向かっての挨拶やお詫びなのかシッカリと相手の目を見て言葉を発してから、お辞儀はあとからにしましょう。
3.マナー違反のお辞儀
ひとつのことに対して何回もペコペコと頭を下げないようにしましょう。かえって気持ちが伝わらないばかりか、見ていて感じのいいものではありません。お辞儀は一度で伝わります。回数でなくお辞儀の質を高めましょう。また、歩きながらや作業しながらのお辞儀もタブーです。一度、立ち止まって手を止めてお辞儀をすることが大切です。自分の表情・視線を意識して思いが伝わるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?普段何気なく行っているお辞儀ですが、あらためて振り返ってみることでお客様に与える印象がグッと良くなります。コミュニケーションの基本とも言えるお辞儀。美しいお辞儀は相手を思う気持ちで決まります。
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