スタッフには自発的に動く人もいれば、なかなか自発的に動かず、やる気がないように見える人もいます。働いている仲間内でそのように見えるのですから、観察の鋭いお客さまにもおなじように映っているかもしれません。こういったモチベーションの低いスタッフを指導するには、どのような方法がありますか?

本人と面談して原因を探る詳しく見る

意味のない質問、「最近どう?」

「自発的に動かない」スタッフは、やればできるのにやらないのか、本当にできないのか、そのどちらかです。まず、どちらなのかを把握する必要があります。本人と面談して、本音を探るしかないですね。
スタッフと会話をするときに、「最近どう?」という聞き方をすべきではありません。その聞き方をすると、「ええ、まあまあです」といった漠然とした答えしか返ってきません。質問が漠然としているからです。何について答えればいいのかわからない質問ですね。「コーディネートの提案をしてるのよね。反応はどう?」など、目的語のある質問の仕方をするべきです。(略)
「面と向かって話なんかすると、気まずくなったりするので、さり気なく気づかせて、やる気を出してもらいたいんです」と言う人がよくいます。「さり気なく気づかせるなんて、できない」とわたしは断言します。「さり気なく伝えたい」という人は、正面から向き合うことから逃げているのだと思います。「反発されるんじゃないか、嫌われるんじゃないか」しかし、それは逆です。人間は「この人は自分と真剣に向き合ってくれている」と思えば、素直に「ありがたい」という気持ちになるものです。そして、感謝の気持ちがモチベーションになって、その人の期待に応える何かをしようと思います。ただ、その段階にいたるまでには、行きちがいがあったり、反感を買ったりすることがあるかもしれません。「忠言は耳に逆らう」「良薬は口に苦し」ですから。(略)

わかりやすい目標を与えること

目標が明確でないために、やる気が起きないこともあります。目標から結果までのプロセスには、マネージャーの仕事がいくつもあります。具体的な目標を与え、実行させ、途中経過をチェックし、必要ならば目標の修正をし、最後の結果のフィードバックをして、つぎの課題を与えるPDCAが重要なカギです。スタッフが自発的に動かないのは、「マネージャーが必要な関与を怠っているから」というケースもあると思います。例えば・・・(中略)